親知らず ｜センター北の歯医者｜センター北あだち歯科

親知らずとは？

親知らずは、第3大臼歯（6歳臼歯の2本後の歯）で、中央の歯から数えて8本目に位置する歯のことを指します。永久歯の中で最も遅く生えてくるため、顎のスペースが足りず、横向きや斜めに傾いたり、骨の中に埋まったまま生えてこないケースが多く見られます。

親知らずは必ずしも抜かなければならないわけではありませんが、正しく生えていない場合は、周囲の歯や歯ぐきに悪影響を及ぼすことがあります。そのため、状態を確認し、適切な判断をすることが大切です。

まっすぐ生えるケース
親知らずがまっすぐ生えており、上の歯と噛み合っている場合は、適切なブラッシングができればそのまま残せる可能性があります。しかし、清掃が不十分だと虫歯や歯周病のリスクが高まるため、定期的なチェックが必要です。
水平埋伏（よこ向きに埋まっている）
親知らずが横を向いて完全に埋まっている場合、隣の歯を圧迫し、虫歯や歯並びの乱れを引き起こすことがあります。清掃が難しく、炎症を起こしやすいため、多くの場合抜歯が推奨されます。親知らずが神経に近い場合は、CT撮影を行い、安全な抜歯の計画を立てます。
半埋伏（歯ぐきの一部に埋まっている）
親知らずの一部が歯ぐきの下に埋まっている状態です。歯ぐきの隙間に細菌が溜まりやすく、炎症（智歯周囲炎）を繰り返すリスクがあります。口臭や腫れの原因となるため、トラブルが頻繁に起こる場合は、抜歯が推奨されます。
斜めに生えているケース
親知らずが隣の歯に寄りかかるように斜めに生えている場合、噛み合わせのズレや隣の歯の虫歯リスクが高まります。この状態のまま放置すると、顎関節症の原因となることもあるため、症状に応じて抜歯を検討します。

親知らずが正しく生えており、清掃がしやすい状態であれば、無理に抜歯する必要はありません。しかし、以下のような症状がある場合は、早めの抜歯を推奨します。

特に、繰り返し炎症を起こしている場合や、周囲の歯に悪影響を与えている場合は、早めの抜歯を検討することが重要です。

親知らずの抜歯は、歯の状態によって抜歯の難易度や腫れの程度が異なります。上の親知らずは当日30分程度で抜歯できます。下の親知らずは症状によりますが1時間程度で抜歯できます。

この場合は短時間で抜歯が完了し、痛みや腫れも少なく済みます。

この場合は慎重に診断を行い、CT撮影などを用いて安全な方法で抜歯を進めます。

親知らずを抜歯することで太い神経に問題がでるような場合は親知らずの手前の歯に近い部分のみ除去し前の歯に影響が出ないようにすることもあります。大学病院等より高度の医療機関に紹介させていただくこともあります。

「親知らずの抜歯は痛い」「必ず腫れる」と思われがちですが、事前の的確な診断とプランニングによって、痛みや腫れを最小限に抑えることが可能です。

また、抜歯後の腫れを抑えるために、以下のポイントに気をつけましょう。

術後のアイシング

抜歯直後は冷たいタオルや保冷剤でほほを冷やすことで、腫れを軽減できます。（※冷やしすぎは血行を悪くするため注意）
術後の食事に注意
- 刺激の強い食べ物（辛い・熱い食事）は避ける
- やわらかい食べ物（おかゆ・スープなど）を選ぶ
- 抜歯当日はストローを使わない（血の塊が取れてしまう可能性がある）
激しい運動や入浴を控える

血流が良くなると腫れや出血が増える可能性があるため、術後1～2日は激しい運動や長風呂を避けましょう。
ドライソケットにならないように

親知らずの抜歯後多い痛みの原因としてドライソケットがあります。抜いた後の傷口にかさぶたができますが、気にしてうがいしすぎたり触りすぎたりすると傷口から骨がみえ痛みが出ます。傷口を安静にし、かさぶたを取らないようにしておいたほうが良いです。